写真・解説 三好和義

プリントまで含めて「作品」づくり

作品として表現するのにプリントは欠かせません。プリントによって、作品の評価は大きく変わります。パソコンのモニターやスマートフォンの画面ではなく、プリントまで含めて作者の世界を提示するのが本来の写真のあり方だと思っています。
実際、コンテストで審査員を務める際もプリントは重視し、作者の気持ちをプリントからくみ取るようにしています。
今回、エプソンから登場したEW–M973A3Tは、A3/A3ノビに対応した染料・顔料プリンターです。プリントのクオリティーは高く、写し止めた瞬間をシャープで立体的に描き出してくれます。出力スピードも速く、印刷コストも大幅にダウン。本格的な作品づくりに取り組みたい方や、プリンター選びに迷っている方に、ぜひおすすめしたい一台です。

印刷コストが大幅にダウン
EW-M973A3Tでは大容量・低コストのエコタンクを搭載し、従来機に比べて大幅にランニングコストが抑えられているのもうれしいポイントです。 これまで躊躇していた写真のプリントやカット違いの比較など、プリントして確認できるので、表現の可能性を広げてくれるのに役立ちます。

 

アート紙で自分らしさを楽しむ
W-M973A3Tは通常の用紙に加えて、アート紙にも対応しています。
微妙なニュアンスを感じてもらうにはアート紙がぴったり。
たとえば、Velvet Fine Art Paperは、深みのあるリトグラフのような表現が楽しめます。
特に複数枚で構成する組写真では、アート紙を使うことで自分ならではの世界観を強調できます。

使用用紙:Velvet Fine Art Paper

長崎県の軍艦島を太陽の沈む頃に対岸から超望遠ズームで撮影。
モノクロの作品ですが、色転びもなく、白から黒へのグラデーションがなめらかで、黒の締まりやグレーの階調表現も申し分ありません。シャドウ部のディテールの表現力にも優れ、その仕上がりには驚くほどです。
力強い表現を楽しめるのがモノクロの魅力。アート紙を使えば、より重厚な雰囲気を演出できます。

カメラの性能を引き出す高い表現力
まず感じたのがあざやかな発色と豊かなグラデーションによる高い表現力です。
私の作品では欠かせない海のディテールや透明感も、ほぼイメージ通りに再現してくれました。
シャープで、立体感があり、カメラの性能を引き出してくれているのがよくわかります。

使用用紙:写真用紙クリスピア〈高光沢〉

細部のディテールまで立体的に描く
八重山諸島に浮かぶバラス島での作品。
珊瑚のかけらでできた小さな島の周囲にはコバルトブルーの海が広がっています。沖縄でも指折りの美しいロケーションです。この作品のポイントは、空と海の青のグラデーション。さらに、透明感のある海のきらめく様子や、雲の質感、珊瑚のカケラでできた島のディテール、2人の人物まで、立体的にキリッと表現してくれました。

プリントをアシストしてくれるソフトや機能が充
レイアウトや、出力設定も思い通りに行えるEpson Print Layoutは便利なプラグインソフト。
パソコン操作が苦手という方でも、直感的な操作が可能なので安心です。ダイレクトプリントもおすすめ。
タッチパネル操作はわかりやすく、気軽に本格的なプリントが楽しめます。

 

エプソン EW-M973A3T

 

 

価格:オープンプライス エプソンダイレクト販売価格: 93,500円(税込)
https://www.epson.jp/products/ecotank/ewm973a3t/

 

 

[写真・解説]
三好和義
みよし・かずよし
1958年、徳島市生まれ。27歳の時、初写真集『RAKUEN』で木村伊兵衛写真賞を受賞(当時最年少)。以降「楽園」をテーマにモルディブ、タヒチ、セイシェルなど世界中で撮影、出版した写真集は60冊を超える。エプソンフォトグランプリ 2020審査員。

[状況撮影]
神津ゆうま