第1位 大野賀代子(愛媛/愛媛YPC)

12月号 金賞「冷え~」

[選評]これ以上やりすぎると違和感が生まれるギリギリまで整えたプリントに感動しました。今までたくさんのプリント作品を見て勉強してきたのだなと感じます。写真という瞬間を写し止めるメディアの魅力が全面に出ていて、今にも2人の声が聞こえてきそうですね。大野さんもきっと楽しんで撮影をしていたのでしょう。優しく、そして確かな技術力で見る人に感動を伝えてくれる作品です。
ニコンD850・AFニッコール14~24ミリ・F8・1/2000 秒・ISO800・エプソンSC-PX5VⅡ・エプソン写真用紙クリスピア/松山市・8月上旬,16:00頃

 

 

 

第2位 佐藤衣代(大分/タイムフォトアートクラブ)

2月号 銀賞「お邪魔しま~す」

【選評】猫ちゃんの決定的瞬間ですが、作品を見た時にまず感じたのが、佐藤さんの生活空間にカメラや写真が密接に存在するということです。それがこの瞬間だけでなく、温かさの表現にもつながっているように感じました。構図としてはやや寄りすぎなので、若干引いて背景を入れ込んでもよかったでしょう。
キヤノンEOS6D・EF24~105ミリ・F4・1/160 秒・ISO3200・エプソンSCPX5VⅡ・エプソン写真用紙クリスピア/大分市・3月下旬,15:00頃

 

 

 

第3位 島尻るりこ(愛知/UCSCフォトクラブ)

10月号 銀賞「ジャンプ」

【選評】2人の表情、シャッターのタイミング、そして空。あらゆる要素のバランスが的確で、ストレートにテーマが伝わってくる作品でした。単純な画ではありますが、それだけに混じり気のない清々しさを感じます。あれこれとドラマチックな画や構成をねらいがちな昨今ですが、こうした「素敵な写真」の原点ともいえる一枚に心が安らかになりました。2人と島尻さんのコミュニケーションも温かそうですね。
キヤノンEOS7D MarkⅡ・EF-S18~135ミリ・F6.3・1/1000秒・ISO100・エプソンEP-10VA・エプソン写真用紙クリスピア/愛知県南知多町・6月下旬,16:00頃

 

 

 

第4位 三谷原 篤(岡山/フォトグループING)

4月号 金賞「夕景の公園」

【選評】あとわずかで落ちそうな夕日、その赤い光の中で元気に逆立ちする女の子の様子に、かつて公園で駆けた寒い日を思い出しました。画面から現場の空気を色濃く感じ、冷気の香りさえ感じる臨場感に魅了されます。通常、外したくなる電柱を堂々と入れ込んだことで、リアリティの表現につながっていますね。人物が若干見えづらい露出なのが惜しいので、もう少しシャドー部を明るくしても良いでしょう。
ニコンD5・AFニッコール70~200ミリ・F7.1・1/640秒・ISO400/倉敷市・12月上旬,17:00頃

 

 

 

 

第5位 土屋由美子(静岡)

1月号 金賞「うごいた!」

【選評】ドラマチックな瞬間を、良い光とシャッターチャンスでとらえた一枚です。語りすぎないタイトルも素敵ですね。欲を言えばお父さんの顔が見たかったですが、お兄ちゃんになる我が子へ視線を注いでいるようにも見えるので、決してマイナスポイントではありません。ただ、被写体にやや寄りながら広角レンズを使用しているため、お父さんの頭がパースで強調されているのが気になるので、的確なフレーミングを心がけましょう。
ニコンD750・シグマAF20ミリ・F8・1/250 秒・ISO900・エプソンEP-10VA・エプソン写真用紙絹目調/掛川市・8月中旬,10:00頃