撮影現場に密着! 
写真ライフを謳歌する若者たちの5ルール

 

写真に夢中な若者たちはかなりストイックだ。趣味が多様化している現代で、彼らはどのような意識を持って写真生活を謳歌しているのか? 1年間彼らの撮影現場に密着し、それぞれが持つ5つのルールを見せてもらう。

奥村知弘さん

岐阜県在住。写真歴10年目。自然風景から鉄道、スナップまで幅広く撮影を楽しんでいる。最近の目標は、日本の離島を旅しながら 撮影すること。

 

 

 

 

ルール1:欲張らない

いつも撮影に出られるわけではないので限られた時間を有効に活用することを意識しています。できるだけいろいろなものを見て作品にするのが理想ではありますが、あれもこれもと移動と撮影を繰り返 すのはかえって散漫になるだけです。あらかじめポイントを絞りながら作品づくりに専念しています。

 

 

 

ルール2:一枚一枚、丁寧に

できる限り三脚を用いて撮影しています。構図づくりが好きなので、じっくり悩みながらシャッターを切っています。一回の撮影枚数はあまり多くはありませんが、どれも思い入れが強く、帰宅後にパソコンで見返すのが楽しみです。レタッチはほとんどしないため、撮影時に露出、ピント、ブレには注意を払っています。

 

子どもの頃から自然が大好きでした。何かを探す楽しさを、今は写真を通して追 いかけています。

ルール3:直感を大事に

コンテストを意識しすぎると自分が本当に撮りたい写真からどんどん遠ざかってしまいます。あまり深く考えず、自分が好きなものを素直に切り取るよう心がけています。広い風景は誰しもが見ることので きる世界ですが、小さな風景は見つけた人だけのもの。自分の発見がコンテストで評価されれば、こんなにうれしいことはありません。

 

 

ルール4:楽しむ

自分にとって写真を撮ることは、日常を忘れられる楽しい時間の一つ。気持ちの切り替えにずいぶんと役立っています。撮りながらわかってきたことは、楽しいときほど良い写真が生まれるということ。疲れていたり、気乗りしないときは素直に休みます。肩肘張らず、いい距離感で写真と向き合うことが、次 なる意欲に繋がるのだと思います。

 

ルール5:足で稼ぐ

登山も好きなので、歩くことは特に苦ではありません。カメラを片手に歩いてみると車の移動では気づけない小さな草花や、道端に残る古い石碑など土地の雰囲気を直に感じられます。またそこで住んでいる方々とコミュニケーションを図ることで、視覚だけではわからない歴史や習慣なども新たな知識として得ることができます。

 

頭の中でイメージする「夏の高原」の雰囲気そのままに、とても爽やかな風景に出会いました。刻々とかたちを変える雲のダイナミックさを意識しながら撮影しました。