撮影現場に密着!?
写真ライフを謳歌する若者たちの5ルール

 

写真に夢中な若者たちはかなりストイックだ。趣味が多様化している現代で、彼らはどのような意識を持って写真生活を謳歌しているのか? 1年間彼らの撮影現場に密着し、それぞれが持つ5つのルールを見せてもらう。

高柳光希さん

1994年生まれ。神奈川県在住。国内外の風景を中心に活動。最近はフォトコンテストにも挑戦し、昨年はニッコールフォトコンテストで入賞&U-31賞を受賞。

 

 

 

 

ルール1:理想をイメージする

どんな被写体であっても、自分の理想をイメージしてから撮影するようにしています。特にスナップ撮影では、理想のイメージを作って、そのシチュエーションになるまでひたすら待つこともよくあります。風景撮影では、天気などの気象条件に左右されることが多いですが、理 想をイメージしておくことで、その瞬間を撮影するために何度も同じ撮影スポットに通うモチベーションにも繋がると考えています。

 

 

 

ルール2:光を意識する

写真は「光」をレンズを通して、写し出すことによって出来上がります。だからこそ、光をどう表現するかを大事にしています。例えば、光がどの位置から差し、どこに当たっているのかをよく見て、何を表現したいのかをよく考えるようにしています。また、光があるということは影もあるということなので、同時に影も意識し、光と影のコントラストを大切にして撮影するようにしています。

 

 

キューバで撮影した1枚。海外では、現 地の日常を切り取ったような写真を撮り たいと思っています。

 

 

 

 

ルール3:事前準備を入念に

撮影前に、荷物や機材をきちんと準備するのはもちろん大切ですが、撮影地の情報を事前に収集することも重点に置いています。太陽が昇る位置や時間など写真に直接関わることの他にも、アクセス方法や撮影地の様子などなるべく多くの情報を事前に調べるようにしています。また、海外では短期間で多くのスポットを撮影するためにも、安全で効率の良い回り方が出来るように事前に入念な計画を練るようにしています。

 

 

ルール4:コミュニケーションを大切に

撮影地でのコミュニケーションも大事であると考えています。風景撮影の際は、コミュニケーションを取ることで情報交換としての場にもなりますが、なにより様々な人の考えを吸収できると思っています。海外で現地の人びとを撮らせてもらうときも、言葉が通じなくても、挨拶と笑顔だけは心掛けるようにしています。そうすることによって、楽しい雰囲気で撮影することができ、結果として写真としても距離の近い写真になると考えています。

 

ルール5:現地で仕上げる

カンボジアでの1枚。東南アジアが特に大好きで、現地の人たちを撮影しによく訪れています。

 

 

今の時代、様々なソフトを活用することによって撮影後に細かく調整できますが、なるべく現地で思い描いたものをデータとして持ち帰れるように心掛けています。もちろん、RAW現像しますが、撮影の段階でできるだけ露出などは適正な状態にしておき、調整は最小限にしたいと考えています。また、カメラも高画素になってトリミングもしやすくなりましたが、現地で多くの構図を撮るように心掛けています。