撮影現場に密着!?
写真ライフを謳歌する若者たちの5ルール

写真に夢中な若者たちはかなりストイックだ。
趣味が多様化している現代で、彼らはどのような意識を持って写真生活を謳歌しているのか?
1年間彼らの撮影現場に密着し、それぞれが持つ5つのルールを見せてもらう。

佐藤 圭さん

 

1979年、北海道留萌市生まれ。動物写真家、SLASH写真事務所代表。北海道の自然風景と野生動物を中心に撮影を続け、各地で写真展を開催し、企業や雑誌、新聞などに写真を提供している。MILLETアドバイザー。
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ルール1:動きのある写真をねらう

ジャンプをするナキウサギ。秋になるとナキウサギは、冬を乗り越えるためにエサの葉っぱを岩の下に貯めます。岩の上を素早く走り回るため、ジャンプをしている写真を撮影するのは難しいですが、何年もかけ、やっと撮影できた一枚です。

 

野生動物たちは生き生きと大自然に暮らしています。動物は走り、野鳥は 飛びます。その動く姿が動物たちの魅力です。なので、常に動くと予測し カメラの設定をしています。

ルール2:世界に一枚の写真を目指す

有名撮影地などで大勢並んで撮影するのも楽しいですが、僕は、なるべく単独で撮影するようにしています。並んで撮影すると同じようなシーンを何人かで撮影することになるからです。傑作写真は「世界に一枚」が良いと思います。

ルール3:出会いを大切にする

野生の動物たちの動きはある程度の予測はできますが、予測不能なことも多々あります。野生動物のシャッターチャンスは一瞬なので光がどうとか言っている余裕はありません。まず、ファインダーに収めることだけに集中しています。

ルール4:足を使って探す

大雪山にてエゾナキウサギを撮影している様子です。ナキウサギはテリトリーがあるので、個体を見つけたら、無駄な動きをせず気配を消し、自分が岩になり待ちます。ときには数時間待つことも。エサを食べたり、テリトリーの見回りにナキウサギは岩の中から出てきます。撮影チャンスは数秒ですので集中力を切らすことはできません。

車で森の中を走り回れば野生動物は簡単に見つけられますが、僕は、山を歩き回り探します。その過酷さ、難しさ、努力した成果が写真の深みになると信じているからです。写真を説明する文章にも、それは現れます。

ルール5:ありのままを写す

野生動物を撮影するうえで、自然に生きているありのままの姿を写そうと心がけています。そのためには、自分も岩や木のようになり気配を消すことが重要です。