撮影現場に密着!
写真ライフを謳歌する若者たちの5ルール


写真に夢中な若者たちはかなりストイックだ。趣味が多様化している現代で、彼らはどのような意識を持って写真生活を謳歌しているのか? 1年間彼らの撮影現場に密着し、それぞれが持つ5つのルールを見せてもらう。

菅家優介さん(@ysk_photo)

写真歴:7年
1993年生まれ。千葉県在住。独学で写真を学び、自然風景・夜景・ポートレートなど興味のある被写体を撮り回る。
千葉県・房総半島の魅力を、風景写真を通じて発信するSNS写真家集団「チーム房総」主宰。
所有機材:キヤノンEOS5D MarkⅣ・EOS6D/富士フイルムX70

ルール1:撮影以外も楽しむ

撮影に集中しすぎていると、いい作品が撮れなかった場合、テンションが下がり落胆して帰路につくことになります。そこで、プランを練るときはハズレにくい定番撮影ポイントを組み込むようにしています。最低1枚でもそれなりの写真が撮れれば、そこまで落ち込まないので。撮影以外だと、グルメや温泉などもできるだけ調べて旅自体を楽しいものにする努力を惜しみません。

ルール2:常に改善し続ける

撮影に関することで「やりずらい」「もっと良くならないか」と思ったことは、課題を抽出し、改善を行います。例えば、寝ずに朝撮影し、1日行動したときの撮れ高と、しっかり寝た上での写真の撮れ高は、クオリティに差があることに気付きました。撮影地付近で寝ることで朝の移動を減らして睡眠時間を確保し、撮影を最大化できるように考える。常に成長していくためには努力を惜しみません。

睡眠を充実させるべく、旅のほとんどが車中泊。そのために広い車をチョイスし、装備も万全に調えている。

ルール3:出会いを大切にする

例えば紅葉撮影だと紅葉だけに目が行きがちですが、その他の風景も意識しつつ、場合によってはスナップ写真も撮るなど、常にアンテナを張っておきます。人との出会いではSNSで知り合ったり、撮影地で知り合ったり、たくさんの人とコミュニケーションをとって、いろいろな人の考え方を吸収できるようにしています。

ルール4:思い立ったら即行動

2「やってみたい」とか「気になる」と思うことはできるだけすぐに取り組むようにしています。いずれやることになるのだから、考えている時間がもったいない。早くやったほうが得、そのほうが自分も成長できるので常に心がけていることです。

取材時に一緒に撮影へ行ったメンバーは20代の若者。風景を撮る若者と交流したい一心で彼らへアプローチし、今回の撮影会を実現した。

ルール5:とにかく吸収する

SNS、雑誌、写真集、写真展、美術展、映画、本などなど、写真以外にも多くの芸術や情報を積極的に取り入れるようにしています。ほしいと思った写真集は購入し、写真展はできるだけたくさん回る。そうすることで自分の引き出しを増やすことができますし、新たな出会いを生むこともあります。外部からのいろいろな刺激を受け、人としての教養と感性を養うことで、写真にも滲み出てくると思っています。

紅葉撮影中、1本の枝垂れ桜の寒樹を見つけ、高所から紅葉と絡められるポジションを探しました。春に活躍した桜の労を、最盛を迎えた紅葉達がねぎらうような、「栄枯盛衰」の物語を想像し撮影しました。