家にいながら、写真生活を充実!! 第3弾
新型コロナウイルス感染拡大防止のための自粛生活も徐々に解除に。新たなる生活スタイル。写真は撮るのも楽しいのですが、鑑賞するのも楽しい趣味。写真を愛する多くの人が、身近なだったり旅先だったり、四季だったり、ドラマだったり様々な瞬間を切り取っています。写真展にもなかなか出かけられない今日この頃、写真集でそんな同志たちの作品を鑑賞しませんか?

今回ご紹介する1冊は、日浦嘉孝さんの「土と緑と人間と」

編集部おススメ   
土と緑と人間と西阿波・祖谷 傾斜地に暮らす  日浦嘉孝

徳島県西部、急峻な傾斜地が特徴の西阿波地区。世界農業遺産にも登録されている「傾斜地農耕システム」でも知られるようになりました。集落では傾斜地のまま農耕を行なっていて、独自の技や知恵、山村の食文化や伝統行事は、400年以上にわたり継承されています。日浦氏は、生まれ故郷でもあるこの西阿波という地域の風土を15年にわたり追ってきました。日本の原風景、そして今でも存在する日常。
2020年を迎え、この半年で、日本、世界規模で価値観が変わり、写真を撮ったり、写真に残したり、写真を鑑賞したりいつもの行動への慈しみ方もかわったような気がしませんか。この作品も、去年と今とでは感じ方が違ったかもしれません。農業遺産という言葉の重み400年という歴史の重み以上に、15年追い続けてきたことでにじみ出る、ドラマ。そんな場所があり、守る人々がいて、継承されていく伝統があることをありがたく、さらに守りたいと、温かい感情を揺さぶられる1冊になっています。

 

土と緑と人間と
■著:日浦嘉孝
■サイズ:182×250・並製本 ■96ページ
■2,500円+税