失敗している人に共通している明確な理由

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失敗24月例コンテストに一年通して頑張り切れない

入賞したかしないかだけで一喜一憂しないように。(撮影:島尻るりこ)

理由コンテスト入賞の「先」が不明確

そうするから……応募に計画性が無い
コンテストで入賞してその後どうなりたいのか?写真がうまくなってどうなりたいのか?何をしていきたいのか?何年後、何十年後のビジョン、計画性がない。とりあえず入賞だけでやっている。

そうなる!途中でバテる
まずは入賞することだけでやっているので、計画性なくやみくもに突っ走り続け、途中でバテてしまう。毎月の結果だけでやっているので結果次第で気持ちも浮き沈みが激しくなる。

どうすればいい目標やテーマを分散させておく
コンテストに応募する意味、上手くなったその後のこともよく考えておく。月例は1年の他に毎月、3か月、半年ごとなどの目標やテーマ等も決めておくと、その月は落ちたとしても次につながるテンションは下がらない。

失敗25気持ちの入った一枚にならない 評価されない

本当に撮りたくて撮っていますか?(撮影:島尻るりこ)

理由本当に撮りたいものから逃げてるから

そうするから……言い訳したり逃げている
本当はそうせねばいけないことから逃げている。本当は人物が撮りたいのに、恥ずかしいから、あるいはコミュニケーションがうまく取れないからと他のジャンルに逃げる。欲しい機材を買わない等

そうなる!強い写真が撮れない
逃げた先では本当の意欲や、やる気など心底湧いてこない。そういう意識から撮った写真には当然強い気持ちは入らない。自分にしか撮れない写真がいつまでたっても撮れないので評価に繋がらない。

どうすればいいかっこつけずに本気になれ!
撮りたいものや行きたい場所があるならば自分に言い訳せず行動する。欲しいものがあるなら買えない理由に埋もれるよりも、入手方法を本気で考える。なりふり構わず、頭を下げてでもの精神でやる。

失敗26いつまでたってもカメラを使いきれない。

鳥瞳AFもあるぞ!(撮影:鈴木サトル)

理由説明書を読まない。わからなくてもそのまま。

そうするから……「難しいことは嫌い」と面倒がる
説明書は難しいから嫌い、文字を読むのが面倒などの理由から読もうとしない。わかりやすい便利なカメラの登場に期待。カメラに寄せていこうとしない。

そうなる!撮れるはずのものも撮れない
カメラの性能を活かしきれないので撮れるものも撮れない。同じカメラを使っていながら驚くような良い写真を撮る人と全然撮れない人の差がでてくる。バージョンアップ情報なども気づかないまま。

どうすればいい自分のカメラの事をよく知る
よく読めば便利な機能や、新しい表現につながる機能もついていたりする。ピントが合わないのも、セレクト一つで改善するケースもある。技術の進歩は著しく、発売後にバージョンアップさせることができるカメラが多い。

失敗27上級者との差が埋まらない。

光ってる白飛び部分は白色ではない。データがないから紙の色がそのまま出る。(撮影:島尻るりこ)

理由現像、プリントアウトをしない

そうするから……写真は撮っても現像はしない
写真は撮るが現像はしない。パソコンやスマホのモニターで観賞したり、メールで添付するだけ。現像なんかしなくても写真が見れて、わかればいいだろうという考え。

そうなる!上級者との差が埋まらない
現像、プリント時に生じる問題点などは知らないまま。白飛びしていても何でいけないのかわからない。ISOが高くノイズがひどくても小さなモニターでは気にならないから平気など。

どうすればいい現像、プリントして「仕上がり」で評価する
普段からプリントアウトした最終形で評価、吟味していく。現像という最終形で避けたいミスや、逆に最終形でより良くなるような撮影方法や表現を工夫していくと上級者との差は埋まる。

失敗28これという一枚やタイトルなどが決めきれない

タイトル「でろでろばあ」。それ以上でも以下でもない。(撮影:鈴木サトル)

理由顕示欲が弱い、潔くない。※顕示欲(はっきり示す意欲、気持ち)

そうするから……潔くない、リズムやテンポが悪い
リズム、テンポが悪い。いらないことを考えすぎている。あきらめが悪い。迷いに迷って時間をかける。欲をかいてそうなる!パターンと、顕示欲が弱くハッキリ決断できないパターンがある。

そうなる!決めきれない
自信のなさや、欲張りすぎ、リズムの悪さなどは、そういう気持ち的なものが作品やタイトルに入り、結果に響く。ねちねち考え、迷いながら出した答えはなぜか否定されたり、上手くいかないことが多い。

どうすればいい自信をもってテンポよく選ぶ
「潔さ」とは淀みがない、清い、すがすがしいなどの意味。何を選ぶにしても、そういう気持ちで決断したか否かが見えないところで左右している。自信をもってテンポよく選んだものは不思議と評価され、見る者を引き付ける。

失敗29現場でミスをする。勘が働かない。

久しぶりの運動会にて。ピント合わせに手こずる!(撮影:島尻るりこ)

理由普段からカメラを触っていない、持ち歩かない

そうするから……カメラや写真との距離を作ってしまう
しばらく撮りたいものも、撮影に出かける予定もなさそうだからカメラもほったらかし。出かけるけども邪魔になりそうだからカメラを持っていかない等で、カメラとの距離ができてしまう。

そうなる!シャッターチャンスを逃してしまう
いつもなら働くカンが働かない。調子が狂う。とっさのチャンスにも操作を忘れた。バッテリーが切れた。カードが入ってない。シャッターを押しそこなったなど。不運やミスにさいなまれる。

どうすればいい気持ちや意識は常にカメラ、写真と共に
たとえ現場にいなくても常に意識は写真に向き合っていることが大切。ミスはカメラと距離が出来ると起きる現象としてとらえると良い。「その失敗はそうなる!ことになっていた」悔やんでも遅い。

失敗30失敗を繰り返す

フラッシュ持ってれば…と毎回思う。(撮影:島尻るりこ)

理由ノートやメモを取らないから

そうするから……大事な記録やメモをとらない
撮影していて気づいた事や、次に活かそうとひらめいたアイデアも頭の中にそのまま。被写体や撮影地などに関する大事な記録やデータなどもぞんざいな扱いであいまい。

そうなる!同じ失敗を繰り返す
ブレや露出不足、ピントが合っていないなどの失敗写真の量産や、カメラの操作にまごつきシャッターチャンスを逃す。せっかくのアイデアや次に行こうと思っていた撮影地等も思い出せない。

どうすればいい過ちや大事な情報はまめにノートやメモ、記録をしておく
その日、出来なかった事や困った事などは書き出し、その都度克服していく。また、気づいたことや情報アイデアなども、頭の中で留めておくだけにせず、きちんと書き出し時折見返す事。

 


解説:鈴木サトル(スズキ・サトル)
写真家・手相家。月刊誌 『フォトコン』をはじめ雑誌の月例コンテストで年度賞を受賞。日常を独特の視点、感性から見つめ被写体をスナップする。写真集『奈落』好評発売中。本誌「写真家の手相拝見します!」好評連載中。


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