YouTubeで愉しむ 
カメラで動画を撮りYouTubeにあげて孫と愉しむ:諸谷三代次(石川)

 写真を撮った後、どんな風に愉しんでいますか? 
 撮影した作品を仲間や家族に、今日はこんなの撮れたっと見せ合うのも一つです。フォトコン8月号にもご登場いただいた、自分の作品をYouTubeにして愉しんでいる諸谷三代次さんにお話を伺いました。

 

 

終活の一環として撮りためてた写真の活用法を考えていたという諸谷三代次さん。
お孫さんのYouTubeをやりたという一声で、勉強を始めたとのこと。

 

 

 

諸谷三代次さんのYouTubeチャンネル「moroPチャンネル」より

 

――YouTubeを始めたきっかけを教えてください。

諸谷 私はフィルム時代から写真を趣味としていて、これまでに数え切れないほどの写真を撮ってきました。デジタル時代になりカット数も増え、パソコンにも相当数保存されています。その中からコンテストに応募したり、写真展で展示するカットというのはごくわずか。これをそのままにしておくのはもったいないと思うようになり、「終活」の一環として、どうしたものか……と考えていました。

――それでYouTubeという発想はどこからきたんですか?

諸谷 ちょうどそんなことを考えているときに、小6と小4になる孫が、「YouTubeをやりたいからカメラやパソコンを貸して」と言うんです。それなら編集の仕方や動画のアップ方法を、先手を打って勉強しておかなきゃと思ったんです。

――でいきなり始めたわけですか?

諸谷 まずは素材集めとして、自分の写真を見直したりほかに、車を買い換えたのを機にドライブレコーダーにはどんな映像が写っているのかなと、SDカードを抜いて見てみたりしたんです。そうしたら風景の撮影をするために霧ヶ峰などの景色のいいところを走行している映像を見て、「すごい!」と思ったんですね。それでアクションカメラを買って動画を撮り始めたんです。

――パソコンには詳しいんですか?

諸谷 いえいえ、根っからのアナログ人です。だから、「いざやろう」とソフトも用意したのですが、やっぱり難しい。でも使い方の動画が用意されていますので、それらを何度も見て1ヶ月でできるようになりました。でも、その説明が横文字が出てきたり、専門用語が使われてくじけそうになりましたよ(笑)。それで何回も何回も見てやっとアップできるようになったんです。

――お孫さんたちの反応は?

諸谷 YouTubeを見たら「じじ、すごいね!」って言ってくれて、再生回数が100回行ったよ、200回行ったよって一緒に見てくれるんですね。それもすごくうれしい。始めた時は、何年も経てば視聴回数もそれなりに伸びるだろうとは思っていましたが、短期間で1000回を超えた時はビックリしました。見てくれている人がいると思うとやりがいもありますし、いまはすごく楽しみです。

 

 

諸谷三代次さんのYouTubeチャンネル「moroPチャンネル」より

 

――どのくらいのペースで新作をアップしていますか?

諸谷 1週間に1回くらいのペースですかね。いまは13本ほど見ることができます。実は、ストックは50本くらい用意してあります。だから、締め切りに追われるような感覚はなく(笑)、反応を楽しみながらアップしていきたいですね。それに今後はタイムラプスでとらえたものなのども加えて動画である魅力を伝えたいです。

――YouTubeを始めて良かったことは?

諸谷 パソコンの中で日の目を見ずにいた作品を見てもらえますので、すごくいい機会になりました。自分でもいいと思ったものを選びますし、コンテストに出して落選したものもあります。50枚くらいで構成するので1つの写真集を作る感じです。花、ブナ、信州の高原などとテーマ決めて、見る人に伝えやすくしています。また、コメント欄に動画を見ていただいた方から、「映像を見て、涙が出てきて止まりませんでした」と書き込みがあった時は、驚いたのと同時に、写真の伝える力というのを再認識させられました。やって良かったと思いますし、古い写真でももう一度活用することができるのもいいですよね。せっかく時間やお金をかけて撮った写真ですから。

――やりがいがある人生っていいですね。

諸谷 これまでにコンテストや撮影地などでの出会いを通じて、各地に写真の友人ができましたが、YouTubeを始めたことで、さらに写真の魅力に気づかされた感じです。撮る写真も、コンテストのような強い写真ばかりでなく、テーマに合わせていままで撮らなかったような被写体にも積極的に目を向けることになり、作品づくりでもいい効果を生みます。「撮る喜び」に「見せる喜び」が加わって、すごくいい機会になりました。楽しいです!

 

 

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フォトコン2021年8月号 (photo-con.net)