で新時代の作品づくり

フォトコン7月号 直感的な操作性

 

明るさがある地上だと、普通の撮影方法では天の川は下の写真程 度にしか写らない。多くの天の川写真は画像処理の恩恵が大きいが、 そこには高度な技術を要する。しかしLuminar 4を使えばたった5つ の操作で感動的な天の川写真になった。

「こんな感じに仕上げたい!」を実現

操作が直感的かつとても簡単で、AI技術を駆使した処理はまるで自分の考えをわかってくれているかのようで楽 しい。派手な効果にだけ目が行きがちだが、落ち着いたシックな仕上げやインスタ映えしそうなドラマチックな効果、哀愁漂うレトロ感やお洒落感など「こんな感じに仕上げ たい!」を実現してくれるプリセットが数多く準備されている。

しかもAIがそれぞれの作品に合った処理をしてくれるのであれこれ悩まなくていい。また、コントラストや微妙な色合い、ビネットやかすみ除去など記憶の中にある映像を具現化してくれる、普段使いの画像修正ツールとして使える機能もしっかり搭載されている。

修正前 簡単操作かつ自動処理、と言うとオートマチックでかえって面白くないと思うかも知れないが、細かい補正も思い通りにできる。風景以外にも人物向けや新感覚の効果など、まだまだ試してみたい機能がたくさんあるが、ここでは書ききれない。価格も1万円程度と機能に比べて良心的な設定になっているので、パソコンへインストールしておいて損はないだろう。

「Landscape」からMysticLand”を選択し、効果の強さを決めただけの処理。たったの5分程で終わった。

https://skylum.com/jp/luminar
価格:10,500円(税込)
Luminar 4 公式サイトでの購入時に”PHOTOCON”入力で10%OFF !!

 

 

もうちょっとに手が届く

[オリジナル画像]

ニューヨークは極端な色味が似合うことが多い。そこで 情熱的に撮影した写真を“渋く雨が似合うNY”にしたいと思った。

 

 

従来のオートマティックな画像処理ではフォーマットに当てはめたような型式通りの処理しかできなかった。「もうちょっとここを調整してほしいのに……」の“もうちょっと”に手が届くのがAI搭載のメリットだろう。ビネット効果と濡れた鉄の質感、寂れた雰囲気のノイズ感もいい。なんと言っても色味が最高に渋くなった。2回のクリックでここまでできるのに驚いた。

 

(使った機能)標準搭載のプリセットから「Dramatic」⇒ 「Vintage Look」を選択。この写真で操作したのはこれだけ。

 

 

目的があるなら合成写真も悪くない

合成写真に賛否はあるだろう。写真が本来受け継いできた「リアル な世界」の意味からは正反対である。しかし絵画や彫刻など他の芸 術は模倣や誇張を基本としている。そこに目的や本質が含まれているならば「芸術作品」という観点からは合成写真もアリだ。トコトンやって、明らかに合成や加工とわかる絵づくりも楽しいものだと思う。

 

海外サイトやインスタなどでよく見る“世界観”。Luminar 4ならどの程度簡単に再現できるのか。普段「合成」をすることはないが、写真に少し遊び心を加えてみたい。

 

 

プリセットの「Portrait」⇒「 Dreamy Portrate」」⇒「 AIスカイ・リプレースメント」で天の川」⇒「 AI空の拡張」で月を選択。「グロー」でソフト感と明るさを上げて仕上げた。

 

行動を先読みし、確かな技術を持ったアシスタントのような「Luminar 4」。画面を見ながらプリセットを選ぶだけの直感的な操作性は、画像処理が苦手な人にもぜひおすすめしたい。

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[写真・解説]

藤村大介 ふじむら・だいすけ

海外500 都市以上を取材。都市夜景や世界遺産、旅の街角スナップなど 、旅先の文化や風俗を撮影 。7月3日から8月5日までLUMIX GINZA TOKYOで世界の都市夜景の個展を開催。著書に『世界のまがとき、カメラ旅』(小社刊)がある。