20代で写真を楽しんでいる人たちはどのような写真生活を送っているのか。SNSなど、本誌読者とは少し違ったフィールドで活躍する若者たちに迫る。
登場した人に、次の人を紹介してもらうリレー形式で行っていく。

第12回 amatou(@amatou_0429)

写真歴 : 2年半
1995年生まれ。千葉県出身。写真を始めた当初は自然風景を主に撮影していたが、2018年よりスナップも撮影し始める。現在では国内だけでなく海外にも渡りさまざまな被写体を撮影している。 webサイト : https://amatou0429.com
所有機材:ソニーα7Ⅲ/ライカQ2

日中だと多くの人であふれかえっているマカオの観光スポット ですが、早朝はそれをも感じさせない静寂な空間。歴史的建造 物・一人の人・ポツンと雲、モノクロにすることによってこれらが対等であることを表現しました。

 

写真をはじめたきっかけ

きっかけは大学2年生の時、小笠原諸島に行き、そこで見た風景に感動したことでした。その時はカメラを持っていなかったのですが、日本には素晴らしい場所がたくさんあるのだと知り、それを綺麗な画質で残したいと思いカメラを購入しました。それでもはじめはたまに撮る程度でしたが、SNSで知り合った人たちと交流するようになってから本格的にハマっていきました。

普段の写真生活

今年から社会人になったので、平日は通勤前後に時間を見つけては東京のスナップや夜景などを撮るようになりました。仕事のある日はほぼ毎日撮影しています。休日になると風景などを撮りに車で遠出することもあります。写真にハマりはじめたころは大人数で出かけたりすることも多かったのですが、今では一人でも行くようになりました。

こだわっていること

写真を言語化することを意識しています。みんな何かを撮るとき「あ、これいいな」って感じていると思うんですが、撮っている最中でも、なんでそれをいいなと思ったのか、改めて自分に問うようにしています。感覚だけに頼らないようにするためです。それを意識するようになってから、撮影後の写真を見て「もっとこうすれば良かった」と思うことが少なくなりました。

写真を撮るうえで大切なこと

一つは忍耐力ですね。スナップを撮っている時に感じることが多いのですが、例えば形のいい雲を待ったり、赤い傘を差している人を待ったり、妥協せずに辛抱しています。長時間待って、成功したときの感動はすごいです。もう一つはいろいろなジャンルの写真を撮ることです。風景、都市風景やスナップなどを撮ることによって、視点が凝り固まらないようになりました。

今後の目標

もともとSNS、ネットというものに力を入れてきたのですが、これからはオフラインの写真表現にも挑戦していきたいと考えています。その第一歩として、今年のはじめの頃に写真を学びたい人を集めた「フォトウォーク」を開催しました。来年の1月には、本連載にも登場している数名の方も含め、写真展を開催することにもなりました。写真をプリントする楽しみをSNS世代にも広めていきたいと思っています。