20代で写真を楽しんでいる人たちはどのような写真生活を送っているのか。SNSなど、本誌読者とは少し違ったフィールドで活躍する若者たちに迫る。
登場した人に、次の人を紹介してもらうリレー形式で行っていく。

第9回 佐々木和一朗(@w_s_photo)

写真歴 : 3年半
1995年生まれ。2015年より風景写真を撮り始める。以来、独学で経験を重ね、地元佐賀を中心に日本各地の美しい風景を求め日々走り続ける。愛用するニコンD750の広いダイナミックレンジを活かして「光」を意識した作品を得意とする。
WEBサイト : https://www.waichiro-sasaki.com/
所有機材:ニコンD750

熊本県某所で夏場の晴れた日にまれに見ることができる光芒の写真です。約3年前、初めてこの場所で光芒と出会っ て以来、その美しさに魅了され幾度となく通い続けています。 ここの光芒の特長は時間の経過とともに光の色や角度、広がり方が変化していくところです。

 

写真をはじめたきっかけは?

写真を始めたきっかけ元々旅をするのが好きで、高校、大学時代は頻繁にいろいろな場所へ出かけていました。その頃はスマホで景色などを撮っていたのですが、20歳の誕生日に友だち数人がお金を出し合って一眼レフをプレゼントしてくれました。それからインスタをやるようになり、そこで見た一枚の紅葉の写真に魅了され、自分もこんな写真が撮りたいと思い、本格的に風景写真の世界にのめり込んでいきました。

コンテストへの取り組み方

はじめは気軽に応募できることからWEBのものに出していました。プリント応募には少し自信がついてから挑戦するようになりましたが、プリントだとブレやピンぼけなど粗が目立つのでより完成度を意識しています。何度か入賞できているのは過去の受賞作や審査員の作品などを調べて、好みや傾向などがわかったらそれにあった写真をセレクトするというやり方がハマっているように思います。

風景写真で大切なこと

第一位 【行動力】

風景写真はその場にいないと撮れないので、天気が悪くてもとりあえず行く。行ってダメだと落ち込むこともありますが、行かずに後悔するよりは全然いい。そう思って活動しています。カメラをはじめて1、2年目の時は週に3、4回は撮影していました。技術とかは後まわしで、とにかくたくさん撮って経験や場数を踏むようにしていたので、今はそれが活きているのかなと思います。

第二位 【光】

光を読む、意識する。よく言われることですが、どこに光が当たっているか、どこを見せたいか、どこが影になっているか、陰影を意識すると写真に立体感が生まれます。肉眼で見た景色をありのままに表現したいので、光と影は特に気をつけています。

第三位 【構図】

他の人が撮っていないような構図で撮りたいと思いますし、前・中・背景を意 識して、構図を作っています。見せたいところにピントを合わせるのはもちろん、 「風景写真はただパンフォーカスにすればいい」というわけではないと思って いるので、遠近感、立体感を演出できるように絞り値にもこだわっています。