写真の夜カツ!第15夜 参加者作品講評

写真のスキルアップ 夜景写真をきわめて楽しもう
ジャンクションのある夜景を光跡とともに撮る

講師:河野鉄平先生

開催日:9月29日(金)
撮影場所:箱崎ジャンクション

15夜目の夜カツは、ジャンクションの中でもいくつもの高架が交差する場所を厳選。光跡を入れ込みながら迫力ある夜景をとらえました。


撮影者

金子佳子さん

タイトル

帰宅ラッシュ
光跡に家路を急ぐ車のイメージを重ねてタイトルをつけました。他の方と同じ構図にならないように片側通行だけ撮影してみました。思ったように車が来てくれなかったのと、ちょっと明るすぎました。

講評

ダイナミックに写り込んだ光跡がとても印象的。広角レンズで遠近感が強調され、光跡にスピード感が出ています。やや明るめの光跡になりましたが、逆に迫力の伝わる仕上がりになっていますよ。


撮影者

吉田 薫

タイトル

Uターンライン

講評

曲線を描くユニークな船の動きを冷静にうまく捉えていますね。スカイツリーと橋、光跡がブルートーンに統一されて気持ちいいです。今回お送りの3点はいずれも素敵な仕上がりでした!


撮影者

玉木 旭さん

講評

低いアングルから広角域を使ってジャンクションを大胆に撮影しています。やや斜めに傾いた構図が、画面に動きをつけていますね。光跡を入れ込まなかったことで、逆に道路や橋脚の質感が強調されています。


撮影者

丸山茂秋さん

タイトル

光跡

講評

スカイツリーと橋に対し、船の光跡に合わせてつくられた左の空間が格好のアクセントになっていますね。露出を抑えたことで、イルミネーションがドラマチックに浮き上がっています。


撮影者

脇山佳二さん

タイトル

魔法の国へ
長くのびたヘッドライトの光跡を撮りたく、絞りF20、シャッタースピードを25秒に設定して、3回の多重露出で表現しました。タイトルを「魔法の国へ」としたのは、バスがうっすらと写り込んでいたので、映画ハリーポッターのシーンが頭に浮かんだことで決めました。

講評

うっすら浮かび上がったバスがとてもドラマチックですね。車のテールランプと街灯の光芒が丁寧に表現されている作品です。露出アンダーにとらえたことで、明部がより印象的に描写されています。


撮影者

野村晴夫さん

タイトル

未来
車の光跡を利用して、高速の下を伸びていく未来を表現できればと思いました。

講評

この場所は頭上の高速道路の入れ込み方がとても難しいのですが、やや左から流れるようにうまく道路を配置しています。レタッチもお上手です。非常にクオリティーの高い仕上がりになっています。


撮影者

長谷川文恵さん

タイトル

夜の箱崎ジャンクション
初めての夜の高架橋での撮影、スケールの大きさに圧倒される。思うような出来具合に仕上がらず再度挑戦予定。

講評

縦構図で地上と頭上の道路をうまく配置しました。もう少し広角で撮れると、なお開放感のある描写になりましたね。再度挑戦予定とのことですが、写真はトライ&エラーが基本。通って撮ることで上達します。頑張ってください!


撮影者

竹田未来さん

タイトル

日常の非日常
普通にみかけるピザ屋さんの配達も流して撮りにすると動きができて非日常的な感じになりました。

講評

うまく流しましたね! 広角レンズで流し撮りしたことで遠近感も強調され、動感がより迫力いっぱいに再現されています。横に伸びる横断歩道の白線と、背後の光跡が効果的なパターンを形成しています。


撮影者

長沢 初さん

タイトル

東に西に
都会の忙しさ、まるでビーム光線のよう。

講評

重厚感のあるこってりとした仕上がりが印象的です。暗い中で、赤と白のラインが浮き上がり、メリハリのある描写になっています。独特な色合いは撮影時のフィルター効果でしょうか。格好のアクセントになっていますね。


撮影者

谷村繁雄さん

タイトル

静と動のコンチェルト
こちらは永代橋と隅田川を走る屋形船との3枚の比較明合成をしたものです。

講評

3枚の写真を比較明合成したものとのことですが、色のバリエーションが豊富で素晴らしい仕上がりです。全体的にブラウン調の色合いになっているのも個性的で良いですね。構図もバッチリ決まっています。他の2枚も印象的でした


講師総評と撮影作品

ジャンクションは近未来的な雰囲気もあり、迫力いっぱいで楽しい被写体です。夜景としてだけでなく、構図を探るのにもいい練習になります。光跡をうまく入れ込んでみたり、パーツで切り取ってみたり、さまざまな画づくりに挑戦できるのも魅力的。ジャンクションにも個性があります。今回の撮影会をきっかけに他の場所にもぜひ足を運んでみてください!

色合いも特徴的なジャンクションですが、モノクロで仕上げてみるのも面白い被写体です。ここでは見上げる視点で部分を切り取り、個々の道路のラインに注目しながら画づくりしてみました。



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